今回は3年生の女の子たちによる力作、ひなまつりタペストリー作製の風景をお伝えしましょう。
前回初めて針を持った子がほとんどだった仲良しグループです。話を聞くと、家に帰ってから何か
作りたくて、ぞうきんを縫った子、お人形さんの枕に挑戦した子、端布れがなくてなんとお母さんの
ネグリジェをもらってお人形さんのお洋服を縫ったという子がいました。そういう報告はいつもとても
楽しく嬉しいものです。また、完成した作品(前回はハートのクッション)をソファーにおいている、
とか、お父さんが座ってビーズ取れちゃったんだよ、とか、その後の話も元気にしてくれます。
おひなさまが近づいたのでひなまつりタペストリーを作ることになったのですが、1回では無理、
宿題もちょっと、ということで3回かけて作り上げることに決定しました。みんなやる気満々です。
まずは布選びから。小さいお友達や初めてのときは、型紙を作ってあらかじめ布を裁断しておいて
選んでもらうのですが、今回はなんとキルティングまで挑戦する本格クラス。沢山の布から自分なり
のコーディネイトを楽しんでもらうことにしました。最初は小さいタペストリーを提案したのですが、
がんばって大きいのを作りたい、というのが全員の意見。その意気込みについうなずいてしまいました。
第一回目は、布をあれこれ選び、型紙を使ってとがった鉛筆で縫い線をトレース。この時あらかじめ
頼んでおいた紙やすりの上で書きました。布がずれないためです。ただ布の真ん中にトレースしてしま
って大きな布に真ん中だけ三角の穴が開いてしまうこともしばしば。次に使うことを考えてできるだけ
端から布をカットしていくことを教えました。そして厚手のクッキングペーパーに並べてピンで止めま
す。この時沢山ピンを使うので、お友達に借りたりして和気あいあいの雰囲気でクラスは進みました。
クッキングペーパーに並べることで縫い方の順番を把握した子どもたち。さあ、縫う段階にきました。
パッチワークの半分くらいが済んだ頃、2時に始めたクラスが既に6時になっていました。また来週、
ということになり、みんなお母さんのお迎えです。
一週間あけて、第二回目はまた楽しいおしゃべりで始まりました。縫い針と待ち針を数えるところは
もう毎回やっているので自分から始めます。そのとき、「この間、足りなかったから、買ってきた」
とか、「今日、指貫使うっていわれたから買ってきた」とか「糸、縫いやすいのにかえてもらった」
と口々に言ってきました。そして「この間のキルトピクニックのあとすぐ買いにいったんだよ」と。
6時までかかったのに、すごい、と思わず拍手してしまいました。一回目に熱でお休みだったおお友達
も一人増え、更に賑やかになってスタートです。
パッチワークが出来上がって、一休み。たくさん縫った、縫った。大きいものを作るのは大変だ
ものね。それからアイロンをかけて、キルト芯を渡すと、裏布を大きめに切ってトップに重ねました。
裏布を三つ折にしてピンをどんどん止めていきます。ここからはキルト用の糸で好きな色を選んでもら
いました。そして三つ折にした部分を縫いました。でもちょっと厚くって、硬いので、指貫の登場です。
パッチワークのときとは勝手が違うことも覚えました。周りを縫うときは少しずつ糸こきもして、一周
縫い終えると安堵の表情が見られました。うん、うん、よくがんばった。ここからは縫うのは少し休憩。
アップリケしたい布を選び、形をまず紙に書いて、その通りに布を切っていきます。布の模様を利用
してうさぎやお花を細かく切って使う姿も見られました。おっと、気づいたらもうまた6時です。
みんな本当によくがんばっていました。「縫っていると時間忘れちゃう!」「ああ、お母さん来ちゃう」
と言いながら。お母さん方も「子どもがこんなに集中している姿は見たことがない」とびっくりされて
いました。おうちに帰ったらバタンキュウですね。
最後の一回の日が訪れました。今日はいよいよキルティングの日です。飾りつけが済んだところで
キルティングの説明をしました。本当はフープを使うこと、指貫で針を押していくこと、昔はキルティ
ング・ビーというのがあって、みんなでおしゃべりをしながら一枚のキルトを仕上げたという話など
など。玉止めはみんながもうできるので、描きたいキルトラインを書いてもらったあと、玉を布の中
に隠して縫い上げました。そして飾りの紐をつけ、名前を入れて完成です。キルティングが上手な子、
おひなさま風のアップリケがかわいい子などいろいろでした。もちろん布の色も様々。
正直に言うとここまでの完成度を想像していなかった私。子どもの力を改めて教えてもらったととも
に、もっとこの才能を伸ばしてあげられたら、と考えながら家路に着きました。そして自分もがんばら
なくては、とパワーをもらったような気がしました。
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