娘と見に行ったキルト展


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 娘はキルトを生れながらにして見て、そして囲まれて育った。目下5歳。キルト 歴は半年足らず。息子が学校からくしゃくしゃに手に丸めて持って帰ってきたのが キルト展のちらしだった。友人のお母さんからのものだったのだが、早速行って みることにした。

 札幌市内のとあるホールの9階。窓の外には山々が遠くに見渡せて、夕暮れ時 だったのでなお美しい風景に出会えた。すがすがしい気持ちでキルト展を見た。 こどもとは趣味が違う。「どれ好き?」と聞くと「あの緑のお花の」。「ふうん、どうして?」 「だってお花がとってもかわいいもの」。 子どもの感覚とはそういうものらしい。「いろがきれいだから」。と言うことも ある。「ママは?」と逆に聞かれると、「ママはこれ。パッチワークもたくさん きれいな布でできているし、その周りの白いところにはキルティングでいっぱい素敵 な絵が描かれているから」。「ふうん、ママはそういうのが好きなんだ」。 「そうアップリケやパッチワークよりもキルティングが好きなのよ」。

 次にアーミッシュキルトのようなものがあったので、その話をした。喫茶店から お茶をのみながら鑑賞できたので、娘はホットケーキをほおばりながら私の話 に耳を傾けた。「ええー、電気も洗濯機もないで生活している人たちがいるの?」 とびっくり。そしてみんなで集まって、大切に一枚のキルトを仕上げる、しかも 丁寧に丁寧に縫い上げるということを知って、またびっくりした様子。  お茶が終わってまたひとしきり近くにいってキルトを眺める。「ママ、この人の 上手?」とか「ねえ、こんなの私にもつくれる?できたら今日つくりたい。帰ったら すぐ。」展覧会に行って創作意欲が湧くのはどうやら大人だけではないらしい。 そしてまた鋭い一言。「これは、何?ママしないよね。」大正解。ママはキルトに 刺繍を入れない。「それは刺繍よ。入れたかったら入れてもいいのよ。」と。 他にもハワイアンキルトあり、絵キルトあり。なかなかバラエティに富んだ 楽しい展覧会だった。一つの型にはまったり、色調が一緒ではなかったのでオリジナリティ が感じられた。

 娘はすっかり猫のパッチワークで体を作るぬいぐるみを作る気満々。「夕食 前だから、とりあえずは色選びだけね。」と釘をさして、展覧会を後にした。 こんなとき、気持ちはパッチワークのことばっかりになってしまっているのか、と 思いきや、それは子ども。外へ出るとすぐに落ち葉を拾って集めてよろこんで いる。「見てみて、ほら、三つも葉っぱがつながっているの、見つけたよ!」 と。私の方こそ、「あら、キルトのデザインにいいわね。」と心の中でつぶやいて いた。


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